服部まゆみ「時のアラベスク」読了

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その前に、永年いや永月?のブロ友、f-as-heartsさん(ブログ名 だけど、いいひと・・・)が
新しいノベル・ゲームを始められました。ファンタジーでは定評のある方なので、皆さんも是非
遊びに行ってみて下さい。「乱読」から来た、と言うとドリンクサ^ビスがありますよwww

さて本書ですが、第7回横溝正史賞受賞作です。昭和62年ですから随分古いですね。
しかし、中身は決して古くはありません。手法としては、伝統的な探偵小説に則っていますが
著者が版画家だけあって芸術的な雰囲気に満ちた作品です。何故、横溝?わかりません。

新進推理作家の澤井 慶が「戦後最大の収穫」とまで絶賛される作品を発表する。大ベストセラーになり、さらに日本を代表する監督によって映画化も決まる。
しかし慶は、異常なくらい何かに怯えている。誰かに脅迫されているらしい。どうも、それは
彼の熱烈なファンの糸越 魁 ITOKOSHI KAI (これ大ヒントです)で、以前は慶とは何度
も文通していたのに、慶が超話題作「魔物達の夜」を発表して以来、疎んじられるようになっ
た男だった。魁が慶に送ったブロマイドを見て「僕は一瞬、あの憂愁の詩人バイロンかと思い
ました。黒々としたりりしい眉、知性にきらめく切れ長の目、引き締まった上品な唇、高い鼻梁
・・・彼より君は数段美しい」と狂喜し、精神上の双子、とまで言うほどの友情を示した慶だっ
たのに。何故、慶は掌を返すように魁に冷たくなったのか?
出版記念会場に届けられた花束に添えられたカード”KILL YOU  K.I”は魁の仕業か?

映画化のロケハンでヨーロッパへ行く一同は、慶と監督の他に、以下のメンバーがいる。
 僕 根岸 亮 探偵役で慶の幼友達。T大大学院で応用物理専攻。
 澤井太一 慶の父親で、有力文芸誌編集長
 佐々木春美 イラストレーター 慶の小説の装丁者。
 小山田輝夫 カメラマン
 澤井重男 慶の従弟

 これ以外の主要メンバー
 小磯千秋 亮の従妹 J美大生
 小磯昇 千秋の弟 N大芸術学部映画科
 澤井義則 慶の叔父、重男の父。脚本家。
 トシ坊 ゲイ・バー amiのバーテン

まず、、ロンドンで慶の父、太一が殺される。そして慶も魁らしき男に襲われる。
次に、ブリュッセルで K.Iからの脅迫状を受けとる。
ブリュージュで投石により慶、目に大怪我・・・・
という風に、慶の作品「魔物達の夜」の筋立て通りに事件が発生していく。

見え隠れする魁らしき男の影、しかし誰も現実の魁に会った者はいない。
一行の行程を何故知っているのか?
大団円に向けて物語りは盛り上がって行き、或る結末を迎える。
意外な犯人  しかし まだまだ裏がある。

謎解きの他にも、ヨーロッパ各地の、特にブリュージュの描写が楽しめる。ブリュージュには
何か著者の思い入れがあるらしく、実にリアルで見事。


これ以外の服部まゆみさんの本



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# by tsc-edotyuu | 2005-05-12 12:58 | 乱読

サンマルク

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サンマルク松戸常磐平店へ行きました。長女と孫二人も一緒です。ランチタイムです。
小生、今日も女装して行ったので(以前のblogに、幕プリかどこかでレデイースセットを頼んだと書いたら女装してたのか、というコメントがあったので、少しふざけてみました)、レデイースセットをオーダーしましたが、何も言われませんでした。100人以上のお客はレデイーばっかりで男子は小生を入れて2人だけ。昼間のレストランはレデイース天国?
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サラダとアントレ(マカロニとベーコン、シャンピニオンのグラタン)です。スープの写真は省略。


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メインは、牛ロースのカツレツ マスタード風味ソース です。

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これは家人のメインです。鶏肉の香草焼き。

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長女のメイン 子牛のグリエ キャベツのアパレイユグラタン。

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デザートは、ブラマンジェ、チョコレートアイス、ブルーベリーシャーベットです。
ドリンクは、ハーブ・テイー。

サンマルクは全国にあるようですが、我々がいつも行くのは、八千代大和田店、たまには
船橋夏見台店。  松戸常磐平店は初めてです。
どの店でも、アンケートを依頼されますが、色々項目がある中で、サンマルク独特の項目があります。 それは、「今日、一番輝いていた店員は?」というもの。ユニークですね。
ここは、ベーカリーとしても有名で、パンだけ買いに行ったりもします。
レストランでは、ご案内のように、焼きたてのパンを次ぎから次ぎへと、もういい、と言うまで
運んで来ます。小生でしたら、ほんの二タ口くらいで食べてしまえる大きさなので、ついつい
食べ過ぎて、メインが来るまでにパンだけで、お腹いっぱいになったりします。
内緒ですが、家人は、小生と同じだけのパンを取って、当然食べ切れませんので、余った
分はナプキンに包み、GETしています。そして、かねて用意のバッグにしまうのです。
他のお客さん達もやってるようなので、構わないんでしょうね。でも、みんな、そっとやってます。
サンマルクさん、太っ腹♪


(近くに Lucca なる、よさげなイタ飯屋さん見つける。また長女達に会いに来ないと。)
 
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# by tsc-edotyuu | 2005-05-11 19:27 | gourmand

ヴァルヌスホーニッヒ・・・なんや それ?

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korokorocomicsさんの 命令で、 ドーナツ・プラント があるという丸ビルへ

行きましたが、残念! 見つけられませんでした。 

折角来たのに(本当は、歯医者さんのついでです)手ぶらじゃ帰れないので

ユーハイムを覗いて、getしたのが ↑。

品名は、左上から時計回りで

        ラウゲンシュタンガン

      ヴァルヌスホーニッヒ

      ロジーネン・ヴァルヌス

      プレッツエル
       だそうです。

いずれも名前を覚えられないと言うと、店員さんが、袋に名前を書いてくれました。

とても、いい感じでしたよ。

4品とも固くて、ドイツ人は、歯が丈夫なんだな、なんて馬鹿なことを考えました。

味は? そりゃあ もう、ユーハイムさんですから。



乱読状況 : 服部まゆみ「時のアラベスク」乱読始め
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# by tsc-edotyuu | 2005-05-10 15:56 | gourmand

井上俊夫氏「初めて人を殺す」読了

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本書は、H氏賞受賞の詩人、井上俊夫氏が、ご自分の中国における従軍体験を基に、大東
亜戦争について語ったことどもを再編集して、今年の一月に、岩波書店より現代文庫の一冊
として上木された本です。
「初めて人を殺す」などというカゲキな、ショッキングなタイトルですが、小生察するに、このネーミングについては、井上先生はあまり乗り気じゃなかったのではないかという気がします。
編集部の強い意向が働いたのでは?
何故なら、本書から窺える井上先生のお人柄からは、このネーミングはかなりの距離がある
ように思えるからです。

本書は九篇から成っていますが、全篇の通低音は、「戦争は好ましくない」「天皇制は支持
出来ない」だと思います。それを声高に叫ぶのではなく、上手に、優しく表現されているのは
流石、第一流の詩人であり、甲羅を経た著者のハイテクだろうと推察するのです。
人なつこい大阪弁を、うまく使われているのも効果的です。☆
      ☆ 「日中戦争で戦死した大阪生まれの英霊の声」
      ☆ 「老兵『バリアフリー2004』へ行く」
      ☆ 『初めて人を殺す』

ただ、時に、低音が中高音になることがあり、
      ★ 『銃声が聞こえる』
      ★ 『戦友よ、黄金の骨壺の中で泣け』

この二つの詩を朗読したことで、会場に紛れ込んだ右翼の連中に襲われそうになる顛末は
「大阪・中之島・中央公会堂脱出記」となって発表されています。
この脱出にあたって、数名の中国人留学生の護衛を受けたことはなんとも皮肉なものです。
ただ、『銃声』で井上先生が警告されたことが、本島・長崎市長狙撃事件となって現れたこと
は、実に恐ろしいことだと言わねばなりません。

「銭池村墓地にて」に堺市の金岡陸軍病院で云々というくだりがあります。個人的なことで
恐縮ですが、実は、小生の親父が終戦時、やはりこの病院で療養していたという事実があっ
て印象に残ります。親父は、この頃、准尉で、当番兵に腸チフスをうつされて、ここに居た訳
ですが、野砲兵第四連隊での仲間の多くは、親父が入院中に、南方に送られて戦死された
と聞き、洵に感無量でありました。

タイトルにもなっている「初めて人を殺す」は九篇中、最も長いもので、入隊して、初年兵教育
を受ける様子が詳しく描かれています。
卑俗な例を持ち出して恐縮ですが、映画「二等兵物語」(アチャコ、バンジュン)や「兵隊やく
ざ」(勝新、田村高広)を想起させられました。また、親父から聞いた体験談とも全く同じで、ど
こでも同じようなことをやっていたことが分かります。
私的制裁(リンチ)が強い兵隊を作る、などという悪しき伝統は誰が作ったのでしょうね。
愚かしいことです。
初年兵教育の仕上げは、中国人捕虜の処刑です。
著者は「俺が男らしい男になるための試練に違いない」と自分を納得させて、処刑に強制的
に参加させられるのですが、何人かがやった後で、順番が回って来て「無我夢中で銃剣を
突き立てた私には、なにか豆腐のようなやわらかい物を突いたという感触しか残らなかった」
と書いてるように、実際に体験した人にしか出来ない表現で、小生にはショックでした。
井上先生の手には、未だこの時の感触が、数十年後の今も残っていて、多分、随分と辛い
思いで書かれたことでしょう。これを公開された先生の勇気に小生は満腔の敬意を表したい
と思います。

「八王子の麗しき森の住人に捧げる歌」の主題は、勿論、強烈な天皇制批判ですが、アイロ
ニカルに、上手~く表現されています。
本筋とは関係ないんですが、文中とても心惹かれる文章に出会いました。
昭和天皇武蔵野陵の森の中で、森林浴に関して;
「樹木の群れに衝突しては、あたり一面に散乱する光線を全身に受け、樹木の壁で濾過され
ることにより一層旨みを増した空気を思う存分吸い込んでいると、私の身体や心に爽やかな
力がわきあがってくるのです」   とても素敵な描写だと思います。

「あとがきに代えて」は、いわば本書の総括なんでしょうが、300冊以上、戦争関係の本を読
了して来た小生が初めて目にする記述がありました。
それは「戦争には「悲惨と愉楽」の二面性があったのだ。私たちは、この戦争の魅惑的な面も
若者たちにぶつけねばならないのだ。」という部分です。
これにも小生は大きな衝撃を受けました。こんなことを言った人は井上先生以外には居ない
のではないでしょうか?
実際に戦争を体験し、戦後もずっと知性と感性を鍛えて来られた詩人にして初めて出せる
意見ではないでしょうか? すごい見識だと思います。
諸士の、ご一読を願うものであります。                         以上


尚、本書は、我がブロ友 taizannさん(ブログ名 私のエッセー)から、ご提供を受けました。
有難う存じます。
taizannさんは、井上先生の門下として研鑽を積まれ、心に沁みるような、佳いエッセーを
書いておられます。是非、訪問されるよう、お薦めいたします。 
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# by tsc-edotyuu | 2005-05-09 23:16 | 乱読

Japanese Sweets

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いつもの、総武線S駅前商店街。

普段は、見ないようにして通るんですが、今日は何故か目が行ってしまった。

「ちぐさ」 この辺では、とても評判のいい和菓子屋さんです。

今日getしたのは、栗どらやき と あんみつ 黒糖くずきり の3点。

鹿ノ子 にも心惹かれたのですが、グッと我慢しました。

渋いお茶と一緒にいただきました。 (XLよりの脱出は当分無理です)



乱読状況 : 井上俊夫氏「初めて人を殺す」読了
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# by tsc-edotyuu | 2005-05-08 22:43 | gourmand