樋口有介「海泡」(カイホウ)再掲

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 昨日に引き続き、樋口有介の青春ミステリー
 舞台は小笠原諸島の父島。著者があとがきで書いているが、この島に滞在したのは、たっ
たの1週間という。それにしては、島の自然、風俗、習慣、歴史、文化などが的確に捉えられ
ているのは流石。

 「ぼく」が夏休みで東京から連絡船で26時間かけて帰島したところから始まる。

 ぼく 木村洋介  20歳 東京の大学在学中。一宮和希と男女の交際をしたことがある。

 父  木村輪一 世界的洋画家。海と女をメインテーマとする。まさに典型的ゲイジュツ家。
            気分が乗らないと半年も1年も仕事をしない。女なしでは一日も過ごせな
            い。60歳なのに、17歳の夏希ともつき合っている。
            ウオッカを水みたいに飲む。
     
    山屋浩司  洋介の同級生。漁師。スナック「トムズハウス」の可保里に入れあげて
            いる。

    棚橋旬子  洋介の同級生。民宿「たなはし」の娘。洋介に昔から密かに思いを寄せ
            ているが恋愛の対象にされないことは分かっている。 近々他の男と見
            合い予定。

    一宮和希  洋介の同級生。東京の大学在学中。真崎にしつこくストーカーされ、逃
            れる為、帰島するも、真崎は島まで追ってくる。
            そしてある夜、島の展望台から転落死する。事故か?自殺か?他殺
            か?また、彼女は妊娠4カ月だった。父親は誰か?
            なお、一宮家は島一番の大地主で父は前村長という実力者。空港建設
            で一儲けを企む。和希を溺愛している。美人の和希とは似ても似つかぬ
            醜男。母は16年前に死去。楚々とした美人だったという。翔子が来るま
            では一番美少女と言われていた。

    一宮夏希  和希の妹。高2。姉とは違って美人ではなく父の血を濃くひいている。
            茶髪にし、遊び回っている。60歳の木村輪一と関係している。
            父が和希ばかり可愛がるので、姉に反感を持つ。

    藤井智之  洋介の同級生。村一番の優等生で東京の国立大医学部を目指すも未だ
            成功せず島に戻っている。家業は自動車修理業。
            翔子の病気の特効薬を作ろうとしているが、薬師如来のお告げを聞いた
            とかCIAに狙われているなどと口走る。少しオカシイ?

    丸山翔子  明治から続く財閥の娘。中学の時、喘息治療のため島に移住して来たが
            白血病になり年内いっぱいの命と言われている。
            転校してきた時、島の悪ガキ共がパニックを起こしそうになったほどの
            美少女。「ぼく」も暫くは飯がノドを通らないほどだった。
            圧倒的財力と知能で、ぼくをアシストする。 

    干川雪江  300万円の借金があり、東京の画廊から、因果を含められて送り込まれ
            たモデル。石膏のような美しい顔をしている。輪一に創作意欲を起こさせ
            るが、輪一が亀の肉を喰うので体を許さない。後、弾みで洋介と・・・

    真崎 仁  東京でのコンサートで偶々和希と隣り合わせ、ストーカー行為を繰り返す。
           和希を追って島まで来る。ストーカーとして島中の話題になるが平気で滞
           在している。和希死亡につき警察で事情聴取されるが釈放される。
           墓場で撲殺されているのを夏希によって発見される。

    安西つとむ ツトムズハウスのマスター。15年ほど前に島に住み着く。理由は不明。
            美大生だったという噂があり、今も絵を描く。洋介の父を尊敬している。

    坂戸可保里 ツトムズハウスのアルバイト。山屋浩司に惚れられるが、洋介に気が
             ありそうだ。 


 和希の死の真相は? 真崎を殺したのは誰か? 翔子の命は?

浩司の恋は? そして「ぼく」は何を考え、どう動いたのか?
  



乱読状況 : 山口正介「道化師は笑わない」読み始める。          
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by tsc-edotyuu | 2005-04-08 21:38 | 乱読
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